みなさんは畳屋(たたみや)さんがどんなお仕事をしているか知っていますか?普段の生活で使用したり、目にする畳やふすま、そんな畳やふすまを作ったり、修理する若い職人が深江にいます。親子代々、昔から地元で畳屋を営んでいる、行弘畳・ふすま店の行弘正誠さん(27歳)に、お仕事のやりがいや苦労、今現在、新たに取り組んでいる新商品へのこだわりなどをインタビューではお聞きました。
PART1
畳に魅(み)せられて
学生:今のお仕事を初めたいと思ったきっかけは何ですか?
行弘:小さい頃から親の働いている姿(すがた)を見てたからですね。ちょこちょこと作業の手伝いとかもさせられたりしていたので、楽しいなと言うのもあったんですよ。
学生:中学校の頃から畳屋を継ぐというイメージがありました?
行弘:やりたいねというのうはありました。
学生:具体的なエピソードなどがあれば教えてください。
行弘:中学校の頃から本格的に家の仕事をやってたんです。中学校時代に自分の父が入院したことがあって、仕事ができないから機械の操作(そうさ)とか、仕事の流れとかを、中学校の時に教えてもらったんです。それがあって、面白いねと感じました。
学生:高校でも畳を継ごうという決意は同じすか。
行弘:高校の時も実家の仕事をしたいなと言うのはあって、卒業前に畳の専門学校があるよというのを父から教えて貰ったんですよ。
学生:小さい頃から家の仕事を継ぐと決めていたとはいえ、サラリーマンや公務員、農家など色々な仕事の選択肢(し)があると思うのですが、畳以外の仕事に就こうとか悩みませんでしたか?
行弘:高校の時、担任の先生から大学に行かんねとは言われてたんですよ。でも違うなと。それと、車いじりとか趣味でやっていて、昔から好きだったんですよ。そっちのほうに行きたいねと言うのはあったんですけど、趣味やけん楽しいのかなと、仕事になったら多分いやになろうねと思ったんですね。それも考えて、家の仕事を継ごうと思いました。
学生:高校を卒業後、専門学校ではどんなことを学んだんですか?
行弘:春日(かすが)の畳の専門学校で、週に1回しか通ってないんですけど、自宅の仕事を手伝いながら3年間、畳の縫い方や畳の基礎のことを学びました。また、在学中に昔ながら手縫(ぬ)いの方法を学んで、畳一枚を手縫(ぬ)いで全部仕上げたりもしました。
学生:専門学校で学んだことでいかせたことはありますか。
行弘:手縫(ぬ)い作業ですね。普通の畳作業とかでも機械ではなく、手縫(ぬ)いをいれないといけない場合かあるんですよ。三角形、コの字の畳の場合、機械ではできないので習った手縫(ぬ)いの技術がいきてきますね。